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トーマス・ライク総領事の沖縄タイムス社沖縄政経懇話21での講演

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2005年10月27日

本日は、ご招待いただきありがとうございます。

私は1992年夏にはじめて、在沖米国総領事館の軍事・政治担当領事として、沖縄に着任しました。沖縄に着任前に、2年ほど沖縄について勉強していましたが、沖縄は、小さな島で、それほど人も多くなく、経済的にもそれほど発展しておらず、比較的、孤立した所だと考えていました。

トーマス・ライク総領事の沖縄タイムス社沖縄政経懇話21での講演 - 2005年10月27日. それどころか、私は、沖縄がとても広く、南部、中部、ヤンバルと特色のある地域があり、異なった伝統的な方言さえあるのがわかりました。 中部地域は人口が密集していましたし、多くの近代的なアパート、オフィス、およびショッピングセンターがありました。 そして、日本の多くの都市と、近隣のアジアの国々への航空便がありました。 事実、私を訪ねてくる何人アメリカ人は、「ワオ! 沖縄はまるで日本の一部みたいだ!」と、私に言いました。

もちろん、沖縄は日本の一部です。 復帰前の沖縄を知る「オールド・タイマー」のアメリカ人は、1972年以降の沖縄の変化は、本当に驚くべきものだったと私に言っています。 1972年以降、とても多くの道路が舗装され、とても多くのビルが 建られ、 個人の所得もとても増えました。統計資料のリストはまだ続きます。これらの統計資料が私に示すことは、復帰後の沖縄がこれまで以上に、日本のほかの地域と同じようになったということです。 沖縄は、確かに独自の伝統的な文化の影響を継続しています。しかし沖縄の若者たちは、ますます日本本土の若者と同じようになっています。 それは少なくとも、多くの沖縄の方々が私に言っていることです。

当初から、私は、沖縄が素晴らしい場所であると思いました。 ビーチは美しく、天候も良いです。 海は魚とサンゴでいっぱいです。 食べ物は、美味しくて、健康的です。 そして、泡盛も健康に良いです。

そして、もちろん、沖縄県民の皆様は素晴らしいです。 私は、沖縄県民の皆様は、私が知っている中で最も友好的な人々であると正直に思います。 多くの沖縄の友人たちがこの島とその文化について、私に教えるために時間を共有してくれました。 私の妻、セイコとの出会いを含めて、私はここで多くの素晴らしい経験を楽しみました。

ここでの最初の任務の間に、私は沖縄の政治と米軍基地についていろいろな事を学びました。 県内の異なった政党に関して学びました。 私は知事並びに県の、そして、市町村長や市町村の議会の役割について学びました。 沖縄のメディアについて学びました。 そして、私は沖縄県庁がどう日本の中央政府に対処するかについて学びました。 それは複雑な枠組みに見えます。

ここでの私の最初の任務は、大田昌秀政権のころでした。 そのころ、SACO合意はありませんでした。 普天間の返還については、多くの皆さんが議論しているわけではありませんでした。兵士の数の削減や在沖米軍基地を縮小するための大規模な計画もありませんでした。 まさしく冷戦が終結した直後でした。 ソ連からの脅威は消滅し、そして、この地域での中国の軍事力は大した脅威とは考えられていませんでした。 沖縄で、私はしばしば日米安全保障条約への批判を聞きました。 多くの沖縄の方々が、安保条約体制が日本を防衛するために、まだ必要かどうかを私に尋ねました。

私は、沖縄のメディアが米軍基地問題に非常に厳しいのがわかりました。  何人かの私の親友が新聞で働いています、そして、私は彼らに新聞がなぜそれほど厳しいかを尋ねました。 彼らは1960年、1970年代の復帰闘争の際に、沖縄のメディアが果たしてきた歴史的な役割を説明し、メディアが沖縄からすべての米軍基地を撤去ために、いまでもその役割を果たすべきだと感じていると説明しました。この説明は、私が沖縄のメディアの米軍基地への見解を理解するのに役立ちました。

これが、私が1995年に沖縄を去ったときの状況でした。

2年前に、私は2回目の任務のために総領事として沖縄に戻りました。 多くの事が変わりました。 現在、普天間基地の返還は両国政府で決定した目標です。SACO合意により、既にいくつかの用地が返還されましたし、将来、さらに返還されるでしょう。 沖縄では、中国の軍事力増強にまだ関心が少ないようですが、中国が将来その武力を背景に何か行動を起こすかもしれないことへの関心がより高いようでます。 また、沖縄の方々は、日米安全保障条約の体制が必要であるかどうかほとんど私に尋ねません。 沖縄のほとんどの方々は現在、安保体制の必要性を容認しているように見受けられます。

いくつかの点で変わっていないこともあります。事件・事故そして犯罪への広範な懸念もまだあります。基地所在市町村と基地司令官たちとの良好な関係もまだ続いています。沖縄のメヂィアの米軍基地への厳しさも10年前と同様です。

2年前に再度赴任してから、米軍基地に関連しての沖縄の複雑な政治問題を再認識しました。私はこの小さな島が、たぶん日本のどの地域よりも一番複雑な政治問題を抱えていると思います。沖縄で生活し多くの方々と知り合うにつれて、沖縄の方々は一般的に「基地の負担」を削減したいという願望があることを知っています。しかし「負担の削減」の意味を具体的な概念でとらえることは簡単ではありません。

宜野湾市の住民にとって、「負担の削減」とは、たぶん普天間基地の返還を意味すると思います。金武町の住民にとっては、レンジ4の即時移転といくつかの訓練の問題だろうと思います。嘉手納空軍基地周辺の住民にとっては、航空機の騒音の削減を意味すると私は予想しています。

したがって、私は、沖縄では、地域ごとに米軍再編成の優先度が異なると理解しています。 100万人をこえる住民がこの島にすんでおり、これはごくあたりまえのことです。 私は、沖縄に駐留する兵力の削減、普天間基地の早期閉鎖などのように、たぶんほとんどの沖縄の方々が共有するいくつかの目標があることを承知しています。

ここにいる誰もが知っているとおり、将来の課題に立ち向かえるように、日米安全保障同盟をより良く、よりバランスよく、そしてより強くするための再編協議が日米間で続けられています。また、この再編の一部分は、米軍基地の負担の削減を目的としています。 我々は、 両国政府が協議の結果を発表するまで待たなければなりません。 結果が発表されたときは、稲嶺知事の考えだと聞いている、沖縄にとって総合的な結果みてから判断するという提案に沖縄の方々が、沿うことを私は願っています。言い換えれば、私は、沖縄の方々が一部の結果に基づいて評価するよりも、沖縄にとっていい結果かどうか、すべての部分を考慮して判断してほしいと希望しています。

私個人の意見としては、結果は沖縄の将来にとって非常に良いということです。 そして、大部分の沖縄の方々が同じ結論があることを願っています。

私は、米軍再編に関して話しているので、私は沖縄の戦略的重要性についても私の理解していることについて述べなければなりません。 日米で、沖縄の戦略的重要性に関して、日米で多くの雑誌や新聞の記事があります。 しかし、私は沖縄でこの問題についてあまり読むことがありません。 私が沖縄県民の方々とこの問題について議論するとき、彼らが沖縄の戦略的重要性に関して非常に博識ですが、それは彼らが深く議論したがっている問題でないことを頻繁に感じています。しばしば、私は沖縄の戦略的重要性は、多くの人々にとって避けたいと願っている厄介な事実であるという印象を受けます。

私はそういった考え方に共感することができます。 私の経験では、ほとんどの沖縄の方々は、地域の安全保障や米軍基地の提供とかを考えることなく、ただ平和な生活を送りたいと思っています。しかし、現実に沖縄は、東京よりマニラや上海に近く、北海道よりハノイに近いということです。この事実は変えられないでしょう。それのために、私は、沖縄は常に、この地域での安全の維持と日本の防衛という面で重要な役割を果たしていると強く信じています。

私は、在沖米軍の将来の体制がどうあろうと、米軍と沖縄県民は良好な関係を持ち続けると楽観視しています。 私は、皆さんが、「建前」と「本音」という用語に詳しいのを知っています。私は時々「建前」と「本音」の隔たりが沖縄ではかなり大きい場合があるという印象を受けます。 私が意図したいことは、米軍基地の眼に見える削減を望む人々が、本当にそれを意図しないということではありません。 私が意図することは、基地司令官たちとほとんどの沖縄の方々との関係は、実際に沖縄を外から見ている皆さんが考えているよりもはるかに良いということです。 時々、私は新聞や雑誌の記事を読むときに、沖縄の皆様と米軍との関係は、問題がいっぱいでいつも緊張しているという印象を受けます。時々、そういった問題がでて来ますが、通常は良好な関係であることを知っています。 私は、地方自治体の首長たちや軍の司令官と密接に連絡をとっているので、このことを知っています。

結論として、私は、ここ10年間変わっていない1つのことを喜んでお伝えしたいと思います。 それは、沖縄県民の人々の温さと優しさです。 それはここでの毎日の生活をとても楽しくすることの1つです。 私は本当に、ほかにはいい場所が考えられません。

ご静聴、ありがとうございます。







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