ライク総領事、琉球新報の米軍再編中間報告に関するインタビューに答える
琉球新報は、最近明らかにされた米軍再編が沖縄に及ぼす影響についてトーマス・G・ライク総領事と行ったインタビュー記事を掲載した。以下は 11月22日に行われたライク総領事と琉球新報の松本剛記者とのインタビュー要旨。
―米軍再編中間報告をどう評価するか。
「沖縄の本質的な基地負担軽減につながる。SACO合意より、迅速に普天間飛行場の返還が可能となり、(海兵隊七千人削減で)一万人の米国人が減る。嘉手納基地より南のほとんどの基地が返還される可能性がある」
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| 11月23日付の琉球新報に、最近明らかにされた米軍再編が沖縄に及ぼす影響についての、トーマス G. ライク総領事(左)のインタビュー記事が掲載されました。 |
―なぜ、負担軽減か。
「周囲に八万人が住んでいる普天間基地を人口わずか二千人弱の所に移せる。これが負担軽減でないとは言えない。基地返還が実現すると、人口密集地域の基地を人口の少ない北部へ、しかも基地内に移せる。沖縄にとって非常に有益だ」
―普天間移設のキャンプ・シュワブ沿岸案になぜ合意したか。
「日本政府が実行に移す固い決意をもっていたことだ。米国にとって、決定的要因だった」
―稲嶺知事は沿岸案を拒否し、県民の九割が沿岸案に反対している。
「県民の拒否・反対には二パターンがある。地元の住民は、航空機が上空を飛ぶことを懸念しているが、飛行経路はまだ決まっていない。一方の立場は、在沖基地は段階的に返還され、消えるべきだとの考えに立ち、県内移設は、基地固定化につながるととらえる。イデオロギーは理解しているが、確実な基地削減になるなら、調整が必要だ」
―普天間移設の決着は、海兵隊削減、中南部基地返還などの条件か。
「(そのパッケージ論は)報告書の通りだ」
―米国は中間報告とは認識していないのではないか。
「中間報告という表現が一体、どこから、なぜ出てきたのか分からない。二国間で決められた合意だ。来年三月の最終報告では、いかに実行するかについて、具体的で詳細な措置が記される。地元自治体の意向には注意深く耳を傾け、実行に反映させていきたい」
―全国的に受け入れ自治体に反発がある。
「日本政府には実行を求めたい。合意は、安全保障を確実なものにする日米同盟の目的に沿う。小泉首相も、基地を抱えている自治体を含め、日本全体の利益にかなうと言っている」
―岸本名護市長は浅瀬案なら修正協議を継続するとしている。最終報告に反映される可能性は。
「合意からまだ一カ月。沖縄のコンセンサスを見極めるのは時期尚早だ。名護市の方々から、沿岸案容認、修正なら受け入れの双方の力強い意見を聞いている。沖縄の指導者と緊密なコミュニケーションを取りたい」
―県民に何を訴えるか。
「合意を受け入れて、負担軽減を享受するか、沖縄の人に魅力的なイデオロギーに固執して好機を逃すのか。ジレンマがあると思うが、事実に目を向けて判断してほしい。中国の軍事力は増強し、北朝鮮にも問題がある。沖縄は地理的に日米同盟のための重要性を増している。再編案は沖縄の負担を軽減できる。理解してほしい」
―普天間の県外移設の余地はなかったのか。
「日米で、普天間の全機能の県外移設は可能か検討したが、不可能と気付いた。特に、ヘリ部隊は沖縄に置く必要があるとすぐに結論付けた」
(聞き手 政経部・松元剛)